「うちの子、理数系が得意だけど、普通の高校から大学受験を目指すのが正解なのかな?」
「15歳から本物の技術を身につけさせて、将来どこへ行っても必要とされる力をつけてほしい。」
神戸市内、そして兵庫県内で、そんな思いを抱える保護者の方が一度は検討するのが神戸高専(神戸市立工業高等専門学校)です。
神戸高専の偏差値は64(目安)と、県内公立高校の上位校と同水準。
しかし、就職・編入という出口の強さが公立高校とは大きく異なります。
本科卒業生の57%が就職、40%が進学。過去5年間で、大阪大学と神戸大学に16名ずつが編入しています(出典:公式「進路状況」)。
1963年(昭和38年)に創立され、60年以上の歴史を持つ学校です。
そして2026年度から、学科が大きく変わりました。
情報系の2学科を新設し、6学科・各40名の新しい体制がスタートしています。
神戸高専は、全国に3校しかない公立の高専のひとつです。
国立の高専とは、入試の仕組みも、学費も、通学の条件も少しずつ違います。
寮はなく、自宅から通えることが出願の条件です。
この記事では、元高専職員・半導体業界経験者の視点から、2027年度学生募集要項・公式の出願状況・進路状況などの公式データをもとに、2027年度入試を目指すご家庭に必要な情報をすべて解説します。
この記事でわかること
- 神戸高専の偏差値64(目安)と、新6学科になった2026年度入試の学科別倍率(公式)
- 2026年度からの新6学科(システム情報・知能ロボットなど)の中身
- 特色推薦・推薦・学力の3つの選抜と、2027年度の確定日程
- 推薦は中3の内申が7倍、学力は数学1.5倍の675点満点という配点ルール
- 国立高専と同じ学力検査問題・同じ検査日であること
- 寮がないこと、自宅通学の条件、神戸市民は入学金が28,200円になること
- 大阪大・神戸大などへの編入実績と、合格に向けた塾・オンライン学習サービスの選び方
この記事を読む前に:
「神戸高専に合うか相談したい」「高専受験に向けた塾選びを失敗したくない」――そんな保護者の方へ、無料相談や無料体験ができる選択肢をまとめています。
保護者向け・5分で読める記事です
神戸高専とは?基本情報まとめ
まず「高専って何?」という方のために、簡単に説明します。
高専(高等専門学校)は、中学卒業後に入学できる5年制の学校です。
普通の高校と違い、15歳から専門教育が始まり、卒業時には大学レベルに近い専門力が身につきます。
卒業後は就職・大学編入・専攻科進学が中心ですが、技術力を武器に起業する卒業生も増えています。
高専の多くは国立ですが、神戸高専は神戸市が設置した公立の高専です。
2023年度からは、神戸市外国語大学と同じ「神戸市公立大学法人」のもとで運営されています。
キャンパスは神戸市西区の学園都市にあり、市営地下鉄の総合運動公園駅から歩いて約13分です(出典:公式「神戸高専の特色」「アクセス・マップ」)。
| 正式名称 | 神戸市立工業高等専門学校(公立・神戸市公立大学法人が運営) |
|---|---|
| 所在地 | 兵庫県神戸市西区学園東町8-3(市営地下鉄「総合運動公園」駅から徒歩約13分/「学園都市」駅から徒歩約15分) |
| 学科(定員) | システム情報工学科/知能ロボット工学科/機械システム工学科/電気電子デザイン工学科/環境応用化学科/都市デザイン工学科(各40名・計240名・2026年度から) |
| 学びの分野 | 情報/ロボット(機械×電気電子×情報)/機械/電気電子/化学/土木・都市・防災 |
| 女子比率・女子寮 | 女子の人数は公式データで公表されていません・寮はありません(男女とも自宅通学)・特色推薦に「女性エンジニア養成枠」(20名程度)あり |
| 偏差値 | 64※目安(再編前の学科名での掲載値) |
| 入試の特徴 | 特色推薦(12月)→推薦(1月)→学力(2月)の3区分。推薦は兵庫県内在住が条件、特色推薦と学力は県外からも出願できる(いずれも保護者と同居する自宅から通学できること)。学力検査は国立高専と同じ問題・同じ検査日 |
| 配点・推薦のタイプ | 学力=4教科450点(数学のみ1.5倍・社会なし)+調査書225点(中2×1倍・中3×2倍)=675点/推薦=学校長推薦・調査書1,100点(数理英技家×3倍・ほか×2倍、中2×3倍・中3×7倍)+特別活動75点+面接50点=1,225点 |
| 進路 | 本科卒業生の就職57%・進学40%・その他3%(2026年3月31日現在) |
| 学生寮 | なし(2027年度学生募集要項に明記) |
| 校長 | 林 泰三氏 |
出典:神戸高専「2027年度学生募集要項」・公式「進路状況」(2026年3月31日現在)・「神戸高専が目指しているもの」「神戸高専の特色」「アクセス・マップ」(2026年9月確認)
偏差値・倍率:県内上位校と同水準、新学科で人気が分かれた
このセクションのポイント
偏差値は64(目安)。
新6学科の初年度だった2026年度入試は、全体で1.4倍(公式)。
システム情報工学科が2.1倍、知能ロボット工学科は0.8倍と、学科で大きな差が出ました。
偏差値(2027年度入学対象)
| 学科(再編前の名称) | 偏差値 |
|---|---|
| 機械工学科/電気工学科/電子工学科/応用化学科/都市工学科 | 64 |
出典:みんなの高校情報2026年度版 ※目安
※偏差値はあくまでも目安です。高専入試は傾斜配点や受験科目、調査書の扱いが公立高校入試と異なるため、一般的な偏差値指標とは単純に比較できません。情報提供サイトによって数値が異なる場合があります(62〜65の幅で掲載されています)。また、上の数値は2026年度の学科再編より前の学科名で掲載されているもので、新しい6学科の偏差値はまだ掲載されていません。
神戸高専の偏差値は64と、県内公立高校の上位校と同水準です。
しかし、就職・編入という出口の強さが公立高校とは大きく異なります。
大学受験を経ずに、5年後には技術者として就職するか、国立大学の3年次へ編入するかを選べます。
入試倍率:新6学科の初年度・2026年度入試(公式)
| 学科(定員各40) | 特色推薦の志願者 | 推薦の志願者 | 学力 志願→受験 | 合格者 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| システム情報工学科 | 5名 | 53名 | 82名→61名 | 40名 | 2.1倍 |
| 知能ロボット工学科 | 2名 | 17名 | 33名→20名 | 40名 | 0.8倍 |
| 機械システム工学科 | 0名 | 43名 | 66名→45名 | 40名 | 1.7倍 |
| 電気電子デザイン工学科 | 3名 | 33名 | 51名→31名 | 40名 | 1.3倍 |
| 環境応用化学科 | 9名 | 43名 | 56名→35名 | 40名 | 1.4倍 |
| 都市デザイン工学科 | 3名 | 27名 | 43名→26名 | 40名 | 1.1倍 |
| 計 | 22名 | 216名 | 331名→218名 | 240名 | 1.4倍 |
出典:神戸高専公式「過去の出願状況」準学士課程 2026年度入試 ※特色推薦の志願者は女性エンジニア養成枠19名と高度情報人材養成枠3名の合計。学力の志願者と受験者の数に差があるのは、推薦にも出願していて先に合格した人などが学力を受験しないためとみられます(当サイトの見方)。女子の内数は公表されていません
| 年度 | 学科体制 | 推薦の志願者 | 学力 志願→受験 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年度 | 旧5学科 | 209名 | 362名→262名 | 1.5倍 |
| 2025年度 | 旧5学科 | 199名 | 320名→231名 | 1.3倍 |
| 2026年度 | 新6学科 | 216名 | 331名→218名 | 1.4倍 |
出典:神戸高専公式「過去の出願状況」(募集人員はいずれも240名)
学科が新しくなった最初の年は、受験生も保護者も手探りです。その結果が、この倍率の差に表れています。
「情報」という名前のついたシステム情報工学科に人気が集まり、2.1倍。一方で、同じく新設の知能ロボット工学科は0.8倍でした。
ただし、前の年に倍率が低かった学科に、次の年は志願者が集まることもあります。2026年度の数字だけで「入りやすい学科」と決めつけないでください。
知能ロボット工学科は、ロボット・情報・機械・電気電子をまとめて学べる学科です。中身を見て選ぶ価値があります。
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学科・コース紹介:神戸高専で学べること
このセクションのポイント
2026年度から、情報系の2学科を新設した6学科・6クラスの体制に。
どの学科も、データサイエンスを共通の基礎として学びます。
| 再編前(2025年度まで) | 再編後(2026年度から) |
|---|---|
| 機械工学科80名/電気工学科40名/電子工学科40名/応用化学科40名/都市工学科40名 | システム情報工学科/知能ロボット工学科/機械システム工学科/電気電子デザイン工学科/環境応用化学科/都市デザイン工学科(各40名) |
| 学科 | 学ぶこと(2027年度学生募集要項より) |
|---|---|
| システム情報工学科 | 情報工学、コンピュータサイエンス、ハードウェア設計。ソフトウェアとハードウェアの両面から、高度情報社会の課題を解決する |
| 知能ロボット工学科 | ロボット工学・情報工学・機械工学・電気電子工学。PBL(課題解決型学習)や技術コンテストを通じて「今までにないロボットを作る」挑戦心を育てる |
| 機械システム工学科 | 材料、加工、設計、機械力学、熱、流体、計測、制御。エネルギー・環境問題の解決に取り組む |
| 電気電子デザイン工学科 | 電気・電子工学、半導体デバイス(電気の流れを制御する電子部品)、電力変換、情報通信 |
| 環境応用化学科 | 有機化学・無機化学・物理化学をはじめとする応用化学。環境に配慮した合成技術や機能性材料の開発 |
| 都市デザイン工学科 | 構造力学、土質力学、水理学、計画学。都市の防災・減災や社会インフラの維持管理 |
出典:神戸高専「2027年度学生募集要項」入学案内(養成すべき技術者像・学習教育目標)・公式「過去の出願状況」
再編の前後で、総定員の240名は変わっていません。
機械系(80名)と電気・電子系(80名)の枠を組み替えて、情報系の2学科が生まれた形です(当サイトの整理)。
学科選びで迷ったら、「プログラムを書きたい」ならシステム情報、「動くものをつくりたい」なら知能ロボットか機械システム、と考えてみてください。
電気電子デザイン工学科では半導体デバイスも学びます。卒業生の就職先には半導体関連の企業もありますが、進路は電力・鉄道・メーカー・IT・建設と幅広いので、まずは興味のある分野で選ぶのがおすすめです。
神戸高専ならではの強み・特色
情報系2学科の新設と、全学科で学ぶデータサイエンス
「この社会の動向に対応するため、神戸高専本科では、新たに情報系2学科を創設し、従来からの学科も含めて6学科6クラスからなる学科再編を行い、2026年度より新たな体制をスタートします。」
神戸高専 校長 林 泰三氏(出典:神戸高専公式サイト「神戸高専が目指しているもの」2026年9月確認)
校長メッセージでは、PBL教育・アントレプレナーシップ教育(起業家精神を育てる教育)・情報教育プログラムの導入にも触れられています。
中学生に向けては、「全学科でAIなど情報リテラシーの素養を培い」と呼びかけています。
神戸市外国語大学と同じ法人:文理をまたいだ連携
神戸高専は、2023年度から神戸市外国語大学と同じ法人のもとで運営されています。
公式サイトによると、講義・授業の相互開放や、学生どうしの交流が進められています。
工学を学びながら、外国語大学の授業に触れられる。市立の高専ならではの環境です(出典:公式「神戸高専の特色」)。
設備の面では、3Dプリンタ、3Dスキャナ、レーザー加工機などを取り入れた実験実習が行われています。
校内全域に無線LANが整備されています。
入試制度の詳細:合否を分ける選抜方法
このセクションのポイント
選抜は、特色推薦(12月)・推薦(1月)・学力(2月)の3区分。
2027年度の要項はすでに公開されており、日程も配点も確定しています。
すべての区分で「保護者と同居する自宅から通学できること」が条件です。
入試日程:2027年度(確定)
| 区分 | 願書受付 | 試験日(追試験) | 合格発表 |
|---|---|---|---|
| 特色推薦 | 第1次:2026年12月7日〜12月11日 | 12月19日(土)(追試験なし) | 12月23日(水) |
| 推薦 | 第2次:2027年1月5日〜1月8日 | 1月16日(土)(追試験1月23日) | 1月20日(水) |
| 学力 | 第2次、または第3次:1月28日〜2月2日 | 2月14日(日)(追試験2月21日) | 2月17日(水) |
出典:神戸高専公式「本科入試案内 2027年度入学試験日程」・「2027年度学生募集要項」※Web出願システムの登録開始は2026年11月24日。入学選抜料は16,500円で、複数の区分に出願しても同額です
| 学科 | 特色推薦(女性エンジニア養成枠) | 特色推薦(高度情報人材養成枠) | 推薦 | 学力 |
|---|---|---|---|---|
| システム情報工学科 | 2名程度 | 2名程度 | 16名程度 | 20名程度 |
| 知能ロボット工学科 | 2名程度 | 2名程度 | 16名程度 | 20名程度 |
| 機械システム/電気電子デザイン/環境応用化学/都市デザイン | 各4名程度 | — | 各16名程度 | 各20名程度 |
| 計(240名) | 20名程度 | 4名程度 | 96名程度 | 120名程度 |
出典:神戸高専「2027年度学生募集要項」募集学科・人員 ※各区分の人数は目安で、過不足は推薦選抜・学力選抜で調整されます
特色推薦による選抜:女性エンジニア養成枠と高度情報人材養成枠
| 項目 | 女性エンジニア養成枠 | 高度情報人材養成枠 |
|---|---|---|
| 対象 | 在籍学校長の推薦を受けた女性 | 在籍学校長の推薦を受けた人(システム情報・知能ロボットのみ) |
| 内申の条件 | 中1〜中3の9教科合計が120以上(135点満点)+中2・中3の数学・理科・英語・技術家庭の合計が36以上(40点満点) | 中1〜中3の9教科合計が114以上(135点満点) |
| そのほかの条件 | — | プログラミングコンテストやロボットコンテストなどへの参加経験、または個性的な作品(アプリ開発、自走式ロボットの製作、Web開発など) |
| 選抜方法(300点) | 調査書100点+面接200点(口頭試問を含む・約20分) | 調査書100点+プレゼンテーション(5分程度)と面接200点(約20分) |
| 在住の条件 | 兵庫県外からも出願できる(保護者と同居する自宅から通学できること) | |
出典:神戸高専「2027年度学生募集要項」特色推薦による選抜
120以上は平均4.44、114以上は平均4.22です(当サイト計算)。
高度情報人材養成枠は、自分でつくった作品やコンテストの経験を、5分間のプレゼンテーションで披露します。
「好きでつくってきたもの」がそのまま入試になる、めずらしい選抜です。
推薦による選抜:兵庫県内在住が条件・1,225点満点
推薦の募集人員は、各学科16名程度(募集人員の40%程度)です。
兵庫県内に住み、県内の中学校に通っていることが条件になります。
要項には内申の合計による基準は書かれておらず、「学業・人物ともに優秀な者」で、在籍学校長の推薦を受けることが必要です。
| 区分 | 配点 | 内容 |
|---|---|---|
| 調査書 | 1,100点 | 数学・理科・英語・技術家庭は3倍、ほかの5教科は2倍。そのうえで中2は3倍、中3は7倍 |
| 特別活動 | 75点 | 生徒会活動・クラブ活動・資格試験等 |
| 面接 | 50点 | — |
| 合計 | 1,225点 |
出典:神戸高専「2027年度学生募集要項」推薦による選抜
学力検査による選抜:国立高専と同じ問題・675点満点
学力検査は、理科・英語・数学・国語の4教科。マークシート方式です。
社会の試験はありません。
検査日は2027年2月14日(日)で、国立高専の学力検査と同じ日です。
神戸高専の公式サイトは、過去の入試問題について「独立行政法人国立高等専門学校機構のホームページに掲載されています」と案内しています。
つまり、国立高専と同じ学力検査問題で受験します。市販の「国立高専の過去問」が、そのまま対策に使えます。
学力選抜は、兵庫県外からも出願できます(保護者と同居する自宅から通学できることが条件)。
合否は、学力検査450点と調査書225点の合計675点で判定され、第1志望の学科が優先されます。
地域特有の出願ルール:自宅通学の条件と3回の受付
| ルール | 内容 |
|---|---|
| 自宅通学が条件 | すべての区分で、入学後に保護者と同居する自宅から通学することが求められる。寮施設はない |
| 県内・県外 | 推薦は兵庫県内在住のみ。特色推薦と学力は県外からも出願できる |
| 受付は3回 | 第1次(特色推薦を含む出願)・第2次(推薦および学力の出願)・第3次(学力のみの出願)。複数の区分に出願しても、入学選抜料は16,500円のまま |
| 国立高専と同じ検査日 | 学力検査は国立高専と同じ2月14日。同じ日に、国立高専と神戸高専の両方を受験することはできない |
出典:神戸高専「2027年度学生募集要項」出願資格・全選抜共通項目 ※検査日が同じである点は、国立高専の2027年度の学力検査日(2月14日)との照合による当サイトの整理です
神戸高専は、近くの明石高専と合同で入試説明会を開いています(2026年度は9月に開催済み)。
学力検査の日が同じなので、「神戸高専か、明石高専か」は、出願までに決める必要があります。
明石高専をはじめ、近畿の国立高専の記事も参考にしてください。


受験生・保護者が特に知っておくべきポイント
特色推薦の受付は12月7日から。
女性エンジニア養成枠や高度情報人材養成枠を考えているなら、11月中に中学校の先生へ相談してください。Web出願システムの登録は11月24日に始まります。
特色推薦には追試験がない。
12月19日の1回だけです。体調管理に気をつけてください。
早い区分から順に挑戦できる。
特色推薦→推薦→学力と、受付が分かれています。複数の区分に出願しても選抜料は同額です。
通学できるかどうかを、先に確かめる。
寮がないので、5年間、自宅から通うことになります。学園都市までの通学時間と交通費を、出願の前に家族で確認しておきましょう。
入試の仕組みがわかったら、次は具体的な対策です。
高専入試に対応した塾・サービスをまとめた記事はこちらです。

【要注意】神戸高専の「675点満点」入試ルールを味方につける
このセクションのポイント
学力は4教科450点(数学だけ1.5倍)+調査書225点。調査書が3分の1を占めます。
推薦は1,225点のうち1,100点が調査書。しかも中3が7倍です。
当日点の戦略:数学だけ1.5倍の450点
| 区分 | 配点 | 675点に占める割合 |
|---|---|---|
| 理科 | 100点 | 約15% |
| 英語 | 100点 | 約15% |
| 数学 | 150点(100点×1.5) | 約22% |
| 国語 | 100点 | 約15% |
| 調査書 | 225点 | 約33% |
出典:神戸高専「2027年度学生募集要項」学力検査による選抜(割合は当サイト計算)
数学は、1教科で全体の2割以上を占めます。
国立高専の数学は、公立高校入試とは出題の形式も難しさも違います。
過去問で数学を早めに固めることが、いちばんの対策です。
内申点の比率と有効な中学年次:中2と中3、重いのは中3
| 入試 | 教科ごとの重み | 学年の重み | 満点 |
|---|---|---|---|
| 推薦 | 数学・理科・英語・技術家庭=3倍/国語・社会・音楽・美術・保健体育=2倍 | 中2×3倍・中3×7倍 | 1,100点 |
| 学力 | 社会=3倍/音楽・美術・技術家庭・保健体育=2倍/国語・数学・理科・英語=1倍 | 中2×1倍・中3×2倍 | 225点 |
| 特色推薦 | 9教科を同じ重みで合計 | 中1〜中3 | 100点(135点満点を換算) |
出典:神戸高専「2027年度学生募集要項」の配点をもとに整理
おもしろいのは、学力選抜の調査書です。
学力検査に社会がないかわりに、調査書では社会が3倍になります。実技4教科も2倍です。
「試験にない教科は、内申でしっかり見る」という考え方が読み取れます。
推薦では、中3の成績が中2の2倍以上の重みを持ちます。
中3の通知表で評定が1つ上がると、数学・理科・英語・技術家庭なら21点、ほかの教科なら14点増える計算です(当サイト計算)。
中3の1学期・2学期の定期テストが、そのまま合否に響きます。
【保存版】わが子の合格可能性は?神戸高専の合格シミュレーション
2027年度要項の出願資格・配点と公式データをもとに「今どの位置にいるか」を整理しました。
神戸高専は合格最低点を公表していないため、点数の目安ではなく、受験ルートの考え方としてご覧ください。
| わが子の今の状況 | 合う受験ルート | アドバイス |
|---|---|---|
| 女子で、3年間の9教科合計が120以上、数理英技家も得意 | 特色推薦(女性エンジニア養成枠・12月)→推薦→学力 | 面接200点の比重が大きい。志願理由書にもとづく口頭試問がある。追試験はない |
| プログラミングやロボットづくりの作品・コンテスト経験があり、合計114以上 | 特色推薦(高度情報人材養成枠・12月) | システム情報・知能ロボットのみ。5分のプレゼンテーション。発表用のPCは自分で用意する |
| 兵庫県内在住で、中2・中3の内申に自信がある | 推薦(1月)→だめなら学力 | 1,225点のうち調査書が1,100点。中3が7倍なので、2学期の通知表まで気を抜かない |
| 内申は普通だが、数学と理科が得意 | 学力(2月) | 数学が1.5倍。国立高専の過去問で4教科を固める。社会は内申(3倍)で効いてくる |
| 兵庫県外に住んでいる | 特色推薦または学力 | 推薦は県内のみ。保護者と同居する自宅から通えることが条件で、寮はない |
※本表は2027年度学生募集要項と公式データをもとにした当サイト独自の整理です。合格を保証するものではありません。
合格に向けて:今すぐ始める2つの準備
神戸高専の入試構造から、対策の優先順位ははっきりしています。
準備1:中3の通知表を1つでも上げる。
推薦は中3の内申が7倍。学力選抜でも、調査書が全体の3分の1を占めます。日々の定期テスト対策が内申点に直結し、合格を左右します。
自宅で定期テスト対策を回せるスタディサプリのような月額型サービスは、相性の良いタイプです。
準備2:国立高専の過去問で、数学を最優先に4教科を固める。
神戸高専の学力検査は、国立高専と同じ問題です。数学は1.5倍になります。
市販の過去問3冊を実際に購入して比較したレビュー記事を参考に、1冊を早めに用意してください。

中学3年生からでも、まずは無料で相談や体験ができる塾・サービスを比較してみましょう。
\ 中3からの高専対策を比較する /
保護者向け・5分で読める比較記事です
就職・進学実績:神戸高専の進路力
このセクションのポイント
本科卒業生は、就職57%・進学40%・その他3%(2026年3月31日現在)。
専攻科の修了生は、88%が大学院などへ進学しています。
| 区分 | 就職 | 進学 | その他 |
|---|---|---|---|
| 本科卒業生 | 57% | 40% | 3% |
| 専攻科修了生 | 12% | 88% | — |
出典:神戸高専公式「進路状況 2025年度 卒業生・修了生」(2026年3月31日現在)※同資料に卒業者の総数と求人倍率の記載はないため、本記事では割合のみを掲載しています
主な就職先(再編前の学科別・公式資料より)
| 学科(再編前) | 主な就職先(50音順の抜粋) |
|---|---|
| 機械工学科 | 出光興産/クボタ/神戸市役所/サントリーホールディングス/JR東海/JR西日本/新明和工業/ダイキン工業/トヨタ自動車/三菱重工業/三菱電機 |
| 電気工学科 | 奥村組/関西電力/キヤノンメディカルシステムズ/新明和工業/ダイキン工業/竹中工務店/東京ガス/富士電機/本州四国連絡高速道路/三菱重工業/三菱電機 |
| 電子工学科 | NTTデータグループ/関西エアポートテクニカルサービス/関西電力/ダイキン情報システム/TDCソフト/デンソーテン/マクセル/三菱電機 |
| 応用化学科 | アサヒビール/エスケー化研/カナデビア/クラレ/コニカミノルタ/シオノギファーマ/田中貴金属工業/東レ/日本触媒/パナソニック |
| 都市工学科 | 大本組/奥村組/協和設計/五洋建設/JR東海/東亜建設工業/東洋建設/阪神高速技術/姫路市役所/本州四国連絡高速道路 |
| 関連企業(半導体) | 半導体エネルギー研究所(応用化学科から) |
出典:神戸高専公式「進路状況 2025年度 卒業生・修了生」【本科】主な就職先(原本を確認)※人数は公表されていません。学科名は再編前のものです
神戸・阪神間は、日本を代表するメーカーが集まる地域です。
就職先にも、三菱重工業、三菱電機、新明和工業、ダイキン工業、クボタと、関西に拠点を持つ企業が並びます。関西電力やJR西日本、神戸市役所といった地元のインフラ・公務員もあります。
寮がなく自宅から通う学校なので、「地元で学び、地元で働く」という道を描きやすいのが神戸高専の特徴です。
一方で、4割が進学を選ぶ学校でもあります。就職か進学かは、入学してから考えても遅くありません。
大学編入:大阪大学・神戸大学への共通テストなしルート
高専卒業生は、大学入学共通テストを受けずに、編入学試験で国立大学の3年次(一部は2年次)に進めます。
神戸高専の公式資料には、過去5年間の進学先が載っています。
| タイプ | 2025年度卒 | 過去5年の合計(2021〜2025年度) |
|---|---|---|
| 旧帝大など | 大阪大学2名・東京大学1名・東京科学大学1名 | 大阪大学16名・九州大学6名・東京大学3名・東京科学大学3名 |
| 地域の国立大 | 神戸大学3名・徳島大学4名・岡山大学3名・香川大学2名 | 神戸大学16名・徳島大学20名・岡山大学17名・京都工芸繊維大学7名 |
| 技術科学大学(高専生の主要編入先) | 豊橋技術科学大学9名・長岡技術科学大学5名 | 豊橋技術科学大学41名・長岡技術科学大学23名 |
| 私立大 | 立命館大学1名 | 立命館大学11名・同志社大学8名 |
| 専攻科 | 神戸高専専攻科30名・明石高専専攻科2名 | 神戸高専専攻科147名 |
出典:神戸高専公式「進路状況 2025年度 卒業生・修了生」【本科】過去5年の主な進学状況(原本の画像を拡大して確認)※進学者の合計は2025年度83名、5年間で429名
大阪大学に5年間で16名、神戸大学にも16名。関西の難関国立大学へ、毎年のように編入しています。
「高専に入ったら大学には行けない」と思っている保護者の方は多いのですが、実際は逆です。高専からの編入は、共通テストを受けずに、専門科目と数学・英語で受験します。
専攻科に進む卒業生も毎年30名前後います。本科のあとに2年間学ぶ課程で、修了生の88%は大学院などへ進学しています。
自宅から通える神戸で7年間学び、そこから大学院へ。学費を抑えたいご家庭にとっては、堅実なルートです。
学生寮はありません:通学と自宅通学の条件
このセクションのポイント
神戸高専には寮がありません。
入学後は、保護者と同居する自宅から通学することが、出願の条件になっています。
国立高専の多くには学生寮がありますが、神戸高専は違います。
2027年度学生募集要項には、「本校には、寮施設はありません」と明記されています。
| 出発地 | アクセス |
|---|---|
| 三宮(JR三ノ宮・阪神・阪急の神戸三宮) | 市営地下鉄で「総合運動公園」駅へ。下車後、西へ約800m(徒歩13分) |
| JR舞子駅・朝霧駅・垂水駅 | バスで「学園都市」駅へ。下車後、東へ約1km(徒歩15分) |
出典:神戸高専公式「アクセス・マップ」(2026年9月確認)
寮がないことは、デメリットにもメリットにもなります。
デメリットは、通える範囲に住んでいないと受験できないこと。県外から出願できる区分もありますが、「保護者と同居する自宅から通学」という条件は変わりません。
メリットは、寮費がかからないことと、15歳の子どもを手元に置いて見守れること。高専は、普通科高校にはない専門科目の勉強が加わります。毎日顔を見られる安心感は、思っている以上に大きいものです。
まずは、自宅から学園都市までの通学時間を調べてみてください。片道1時間半を超えるようなら、5年間続けられるかどうかを、お子さんとよく話し合うことをおすすめします。
保護者が安心できるサポート体制
学習支援
神戸高専のカリキュラムは、低学年で一般教養科目を多く学び、学年が上がるにつれて専門科目が増えていく「くさび型」です。
5年間で、大学の工学部とほぼ同じ程度の専門知識と技術を身につけます。
高校から大学へ進む場合と違って、途中に入学試験がないので、受験勉強に時間を取られずに学べます(出典:公式「神戸高専の特色」)。
メンタルヘルス・健康支援
入試で配慮が必要な場合の対応や、入学後の学生支援については、公式サイトと募集要項に案内があります。
心配なことがある場合は、出願の前に学校(事務室学生課)へ相談してください。
経済的支援(学費・奨学金)
| 必要経費(2027年度予定額) | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 授業料 | 年額234,600円 | 2期分納。減額・免除の制度あり。1〜3年は就学支援金の対象 |
| 諸会費 | 年額78,500円 | 後援会費、学生会費、学年費、研修旅行積立金等 |
| 入学金 | 84,600円(神戸市民等は28,200円) | 入学時のみ |
| 教科書、教材教具等 | 65,000〜85,000円程度 | ノートPCを除く。学科・選択科目により異なる |
| 入学時経費 | 19,000円 | 野外活動参加費、後援会入会金ほか |
出典:神戸高専「2027年度学生募集要項」必要経費 ※2026年4月時点の金額で、改定される場合があります。「神戸市民等」とは、入学者本人または配偶者もしくは2親等以内の親族が、2026年4月1日から2027年4月1日まで引き続き神戸市に住所を有する人をいいます
神戸市に住んでいるご家庭は、入学金が28,200円になります。市外の場合(84,600円)の3分の1です。
市立の学校ならではの制度です。
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 高等学校等就学支援金(1〜3年) | 月額19,550円(年額234,600円)支給=授業料が実質無償。令和8年度の制度改正により世帯年収にかかわらず対象(支給期間は原則通算36か月) |
| 授業料の減額・免除 | 要項に「減額・免除の制度があります」と記載。4年生以上は、高等教育の修学支援新制度の対象になる場合がある |
出典:神戸高専「2027年度学生募集要項」・文部科学省「高等学校等就学支援金」※制度の詳細と申請方法は、入学手続きの際に学校から案内されます
学校を知るチャンス:説明会は春から夏に集中
2026年度の学校説明会(6月)、オープンキャンパス(8月)、明石高専との合同入試説明会(9月)は、いずれも終了しました。
神戸高専祭も、学校の雰囲気を知る機会になります。日程は公式サイトの「説明会・見学会」のページで確認してください。
中学1・2年生のご家庭は、来年の6月の学校説明会と8月のオープンキャンパスを予定に入れておくことをおすすめします。
よくある質問(Q&A)
Q1:高専と普通の高校、何がいちばん違うのですか?
最大の違いは「15歳から専門教育が始まり、5年間で専門職レベルまで到達する」ことです。
高校の3年間と大学の前半にあたる時期を、ひとつの学校で一貫して学びます。
大学受験がない分、実験・実習や卒業研究に時間を使えます。卒業後に大学へ編入したり、専攻科で学んだりする道もあります。
反対に、入学時に学科(専門分野)を決めるので、途中で文系に進みたくなったときの方向転換は普通科高校より大変です。お子さんの「好き」がどこにあるかを、入学前によく話し合ってください。
Q2:神戸高専と明石高専、両方受けられますか?
学力検査は両方を受けることができません。2027年度は、神戸高専も国立高専も学力検査が2月14日で、同じ日だからです。
問題は同じ(国立高専の学力検査問題)ですが、配点の仕組みは学校ごとに違います。神戸高専は4教科で数学が1.5倍、調査書が225点です。
どちらが合うかは、学びたい学科、通学時間、寮が必要かどうか(神戸高専には寮がありません)で考えてください。推薦の日程や条件は学校ごとに異なるので、それぞれの募集要項で確認が必要です。
Q3:合格ラインは何点くらいですか?
神戸高専は合格最低点を公表していません。ネット上の数字は公式のものではないので、うのみにしないでください。
わかっているのは、学力選抜が学力検査450点+調査書225点の675点満点で、第1志望の学科が優先されることです。
受験した本人は、成績の開示を申請できます。公式サイトの「成績開示」のページに案内があります。
Q4:女子は少ないですか?
神戸高専は、出願状況のページで「女子の内数は公表していません」としているため、正確な人数はわかりません。
ただ、学校が女子学生を増やそうとしていることは、入試の仕組みからはっきり読み取れます。特色推薦の「女性エンジニア養成枠」は、6学科合わせて20名程度。2026年度入試では19名が志願しました。
なかでも環境応用化学科は、この枠に9名が志願しています。化学の分野は、女子の関心が高いことがうかがえます。
寮はないので、女子も男子も自宅から通学します。
Q5:神戸市外や兵庫県外に住んでいても、受験できますか?
神戸市外でも、兵庫県内に住んでいれば、すべての区分に出願できます。
兵庫県外の場合は、特色推薦と学力の2区分に出願できます。推薦は兵庫県内在住が条件です。
どの場合も、入学後に保護者と同居する自宅から通学できることが必要です。
費用の面では、神戸市民等は入学金が28,200円、それ以外は84,600円です。授業料は同じです。
まとめ:わが子の「理系の好き」を最強の武器に変える15歳の選択
神戸高専は、神戸市が設置した公立の高専です。2026年度に情報系の2学科を新設し、6学科の新しい体制になりました。
偏差値は64。県内公立高校の上位校と同水準ですが、関西の大手メーカーへの就職や、大阪大学・神戸大学への編入という出口の強さが違います。
入試のポイントは3つ。
入口は3つ、最初は12月——特色推薦(女性エンジニア養成枠・高度情報人材養成枠)が12月19日、推薦が1月16日、学力が2月14日。複数に出願しても選抜料は同額。
推薦は中3が7倍、学力は数学が1.5倍——推薦は1,225点のうち調査書が1,100点。学力は4教科450点+調査書225点の675点満点。
国立高専と同じ問題、寮はなし——学力検査は国立高専と同じ問題・同じ日。寮がなく、自宅から通えることが出願の条件。
気になったら、まずは自宅から学園都市までの通学時間を調べ、公式サイトで説明会の予定を確認してみてください。
そして対策の軸は「中3の通知表+国立高専の過去問(とくに数学)」。
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【免責事項】本記事の情報は2026年9月時点のものです。
入試日程・出願資格・配点・必要経費は「2027年度学生募集要項」、志願者数・倍率は公式「過去の出願状況」、進路は公式「進路状況 2025年度 卒業生・修了生」(2026年3月31日現在)、学校の特色は公式サイトの各ページに基づきます。出願前には必ず神戸高専公式サイトで最新の募集要項をご確認ください。
偏差値などの数値は目安であり、情報提供サイトにより異なる場合があります。


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