熊本高専で半導体分野への就職を目指すなら、情報通信エレクトロニクス工学科がおすすめです。
卒業生は、JASM(TSMC)、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング、東京エレクトロン九州、といった日本を代表する半導体関連企業や、関連する幅広い企業に就職しています。
この記事では、2026年4月入学に向けた最新情報として、高い就職率を誇る具体的な就職先、気になる偏差値、さらに充実した奨学金制度まで徹底解説します。
熊本高専の概要と特徴
国立高等専門学校(高専)は、実践的な技術者を育成することを目的とした高等教育機関です。
熊本高等専門学校は、九州地方の中央部にある熊本県に位置し、熊本キャンパスと八代(やつしろ)キャンパスの2つのキャンパスを有しています。
通常の高校とは異なり、1年生から専門科目を学び始め、5年間の一貫教育で理論と実践をバランスよく習得できるのが大きな特徴です。
全国の高専と比較して、ユニークな学科構成を持ち、地域産業との連携を重視した教育を展開しています。
座学だけでなく、実験や実習に多くの時間が割かれるため、「ものづくりに興味がある」「手を動かしながら考える」人にとっては、非常に魅力的な環境と言えるでしょう。
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半導体関係の就職をするには、どこの学科がお勧め?
半導体関連の就職を目指すのであれば、情報通信エレクトロニクス工学科が特におすすめです。

この学科では、情報通信とエレクトロニクス(電子工学)の両分野を深く学ぶことができ、設計から評価まで、様々な知識と技術を習得できます。
カリキュラムは、電気回路、電子デバイス、プログラミング、通信システムなど多岐にわたり、半導体産業で求められる即戦力となるための実践的な教育が行われます。
半導体の製造には様々な工程がありますが、熊本高専では、専攻科(本科を卒業して進学できる2年間のコース。大学3ー4年生に相当)も含めて、半導体製造のすべての工程について学ぶことが可能です。

熊本高専全体の卒業生は、JASM(TSMC)、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング、東京エレクトロン九州、といった日本を代表する半導体関連企業や、関連する幅広い企業に就職しています。
企業からは、高専卒業生の課題解決能力や専門的知識などが高く評価されており、多くの企業が継続的に採用を行っています。
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在校生の熊本高専への評価は?
熊本高専では、在校生から多くのポジティブな声が聞かれます。
例えば、高専の「自由な校風」「1年生から専門的な授業が受けられる」「就職に有利な点」を評価しています。
在校生の声:
「自分の夢への第一歩として、ピッタリだと思ったからと、5年生の就職内定率がほぼ100%というところに魅力を感じたからです! 1年生から専門的な授業を受けられるため、将来にやりたいことがある人にオススメです。」
出典:熊本高専 先輩からのメッセージ
「私が高専を選んだ理由は、自由な校風と就職が有利な点です。実際に入学してみて思っているのと比べものにならないくらい自由で、とても楽しい学校生活を送ることが出来ています。」
出典:熊本高専 先輩からのメッセージ
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熊本高専の生活の過ごしやすさは?
情報通信エレクトロニクス工学科があるのは、熊本キャンパス(くまもとキャンパス)です。
熊本キャンパスは、熊本県合志市須屋(こうしし すや)に位置しており、周辺は落ち着いた住環境が広がっています。
学生寮(明和寮)も完備されており、全国から集まる仲間たちと共同生活を送ることで、自立心や協調性を育むことができます。
周辺の合志市は、近年、半導体関連企業の進出により注目を集めており、生活インフラも充実しつつあります。
アパートの家賃相場は、ワンルーム・1K/1DKで月々約4.8万円~5.5万円程度と、比較的リーズナブルです。一人暮らしの場合の月々の生活費は、家賃を除くと食費や交通費などを含め、平均で約14.5万円程度が目安となります。
TSMCなどの半導体関連企業の進出により、周辺エリアの家賃は上昇傾向にありますが、学生寮や周辺の物件を上手に活用することで、快適な学生生活を送ることが可能です。
参考URL:
- 熊本高専 熊本キャンパス学寮:明和寮
熊本高等専門学校 交通アクセス(熊本キャンパス) - 合志市(熊本県)の賃貸マンション家賃相場・賃料相場情報 – SUUMO
- TSMCの熊本県進出に伴う工場周辺エリアの家賃動向 – アットホーム
高専独自の奨学金など制度は?
熊本高専には、学生が安心して学業に専念できるよう、さまざまな奨学金制度が用意されています。
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金制度(給付型・貸与型)が利用できるほか、熊本高専の設置者である「独立行政法人国立高等専門学校機構(国立高専機構)」が独自に実施する奨学金制度も活用できます。
国立高専機構が独自に実施する奨学金(一部):
天野工業技術研究所奨学金 | 高専生を対象とした給付型奨学金。 |
ニコン奨学金 | 2年生、4年生及び専攻科1年生のうち機械系、材料系、電気系、電子系、情報系、化学系、生物系、建設系、建築系、複合系及び経済・ビジネス系のいずれかの学科(注:商船系は含まれない)に所属する学生を対象とした奨学金 |
Unicage奨学金 | 特定のオンライン講座を受講し、試験に合格した学生を対象とした給付型奨学金。 |
これらの奨学金に加えて、地元や親元から離れて(例:自宅から高専まで公共交通機関で3時間以上)高専生活にチャレンジした人に、高専の入学料相当額を給付する制度もあります。

高専では、様々な経済的な支援制度が用意されており、学生一人ひとりが輝けるようサポートしています。
詳細は、熊本高専の公式ウェブサイトや国立高等専門学校機構のウェブサイトで確認できます。
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お勧め学科への入学方法は?
情報通信エレクトロニクス工学科への入学方法は、主に「推薦選抜」と「学力選抜」の二種類があります。
2026年4月入学向けの入試要項は未発表ですが、参考として、最新の「令和7年度(2025年度)入学者選抜」の概要を以下の表にまとめました。
試験の種類 | 募集人数 (情報通信エレクトロニクス工学科) | 受験科目 | 留意事項 |
---|---|---|---|
推薦選抜 | 約16名(学科定員40名の4割程度) | 面接、推薦書、調査書 | 在籍学校長の推薦が必要。調査書135点、推薦書(特別活動)10点、面接60点で判定。 |
学力選抜 | 約24名(学科定員40名の6割程度) | 理科、英語、数学、国語、社会 | 理科150点、英語100点、数学150点、国語100点、社会100点、調査書135点(2年生の成績+3年生の成績×2)の合計で判断。 |
令和8年度(2026年度)入学者選抜の学力検査本試験は、**令和8年2月8日(日)**に実施される予定です。最新の募集要項は必ず熊本高専の公式サイトで確認してください。
熊本高専は、全国51ある国立高専と同じ入試問題が利用されます。
他の高校入試と比べて、高専の入試問題は、出題傾向にクセがあるため、十分に過去問を検討することが必要です。
また、熊本高専では、理科と数学に傾斜配分を行うため、理科と数学の学習は欠かせません。
高専合格には、高専入試にノウハウを持った塾やアドバイザーからサポートを受けることで、大きくチャンスが拓けます。
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お勧めした学科の偏差値は?
熊本高専の偏差値は、様々な機関で発表されていますが、情報通信エレクトロニクス工学科の偏差値は、67程度と発表しているサイトが複数あります。
これは、熊本県内の公私立高校と比較しても上位レベルに位置しています。
普通科や理数科・英語科といった高校の学科とは一線を画し、専門性の高い教育を受けることができるため、人気が高い傾向にあります。
各機関が算出する偏差値は、集計方法や対象によって多少の差があるため、あくまで目安として参考にしてください。
高専は、一般的な高校とは異なる選抜方法や教育課程を持ちます。
偏差値だけでなく、高専に進学した先輩の話や、オープンキャンパスへの参加を通じて、高専の教育内容や雰囲気が自分に合っているかを重視して、進路選択をすることが大切です。
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まとめ
熊本高専は、半導体関連分野での活躍を目指す皆さんにとって、理想的な学び舎となるでしょう。
情報通信エレクトロニクス工学科で専門的な知識と技術を習得し、実践的な経験を積むことで、将来の半導体産業を支える人材として大きく成長できる可能性を秘めています。
充実した奨学金制度や、快適な学生生活を送れる環境も整っており、安心して学びに集中できます。
高専は、単に知識を詰め込むだけでなく、自ら考え、行動する力を育む場所です。
まだ将来の夢が明確でなくても、「ものづくり」や「技術」に少しでも興味があれば、オープンキャンパスに参加したり、在校生や卒業生の声に耳を傾けてみてください。
熊本高専での5年間は、あなたの可能性を大きく広げ、輝かしい未来へと導く貴重な経験となるはずです。夢に向かって、この素晴らしい場所で一歩を踏み出してみませんか?
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